本計画の要部分の一つ
パブリックゾーンであるお社周りの外構が完了したので確認してきました。
この母屋の構えに対して今回の塀は遠景から正対した印象は軽いように感じます
それは、周囲の人を拒絶せず受け入れる
敷地に対する塀は、パブリックとプライバシーを明確に線引きする人工物です
それは、防犯の意味や所有物の対外的意志発信
今回の塀は、奇妙なエリアを計画しています。
自己の所有であるものを社会に開放する場所です。
このお社周囲の土地は、弥生時代からの農耕の記録がある歴史ある土地です。
そんな場所にあるお社は豊作や土地の守り神としてご先祖様が祈願して建てたものでしょう。
建築家としての職能を考えること、社会性についてはすべての建築について考えます。その答えが一つであるとは思っていないし時代や経験値によっても変化していくことかもしれません。
現時点の当事務所の考えとしてお施主様へ提案させていただきました。
なかなか提案しても受け入れてくださるお施主様はきっと少ないことと思います。
自分の土地を他人に使わせるのですから、、、
この場所における
植栽による木陰
それを受けるベンチ
その前面にある程よい広場
季節によらず小休憩できる場所になっていくことでしょう
このスペースが取れるかどうかによって
周辺地域の人々のこの場所の位置づけや馴染みは、大きく変わってくることと思います。
数カ月後なのか数年後なのかわかりませんが
この地に住む人々みんなに親しんでほしい
そんな場所になってくれると良い
家の近くにこんな場所があったら日本人は祈らずにはいられないでしょう
時間の経過と共にこの場所が地域の人の馴染みある場所になることを願います。